特定技能制度が2019年に創設されてから6年。当初は「本当に外国人が来るのか」と懐疑的な声もありましたが、2025年12月時点で約28.4万人が在留するまでに成長しました。

しかし、分野によって受入れ状況は大きく異なります。急速に伸びている分野もあれば、受入れ上限に迫っている分野もあります。

この記事では、特定技能の業種別データを整理し、各分野の最新動向と今後の見通しを解説します。

約28.4万人特定技能の総在留者数(2025年12月)
82万人2024〜2028年度の受入れ見込み数(全分野計)
16分野特定技能1号の対象分野数

業種別受入れ人数ランキング(2025年12月時点)

順位分野在留者数受入れ見込み数達成率
1位飲食料品製造業約6.8万人13.9万人49%
2位工業製品製造業約5.2万人17.3万人30%
3位介護約4.4万人13.5万人33%
4位建設約3.8万人8.0万人48%
5位農業約3.6万人7.8万人46%
6位外食業約3.6万人5.3万人68%
7位ビルクリーニング約1.5万人3.7万人41%
8位自動車整備約0.8万人1.0万人80%
9位宿泊約0.7万人2.3万人30%
10位漁業約0.3万人1.7万人18%
⚠️ 上限に近づいている分野に注意 外食業(達成率68%)や自動車整備(80%)は受入れ上限に近づいています。上限に達すると新規受入れが**一時停止**される可能性があるため、これらの分野で受入れを検討している企業は早めの行動が必要です。

分野別の最新動向

急成長分野:飲食料品製造業・介護

飲食料品製造業は在留者数で最多を維持。コンビニ弁当や惣菜工場など、24時間稼働の食品工場で需要が高まっています。介護は政府目標13.5万人に向けてさらなる増加が見込まれます。

介護分野の詳細はこちら

制度改正で注目:建設・工業製品製造業

建設は2025年4月に業務区分が3区分に再編され、柔軟な業務配置が可能に。工業製品製造業は従来の3分野が統合され、対象業務区分が10に拡大しました。

建設業の詳細はこちら製造業の詳細はこちら

上限接近:外食業・自動車整備

外食業は2026年4月に新規受入れの一時停止措置が取られるなど、上限管理が厳しくなっています。受入れを検討中の企業は、最新の受入れ状況を出入国在留管理庁のサイトで確認しましょう。

外食業の詳細はこちら

伸びしろ大:宿泊・漁業

宿泊業はインバウンド回復に伴い需要が急増中ですが、達成率はまだ30%と低く、今後の伸びしろが大きい分野です。漁業は季節性や地域性から受入れのハードルが高いですが、派遣雇用が認められている点は農業と同じメリットがあります。

国籍別の傾向

国籍主な就労分野特徴
ベトナム全分野で最多技能実習からの移行が多い
インドネシア介護、製造業イスラム教への配慮が必要
フィリピン介護、飲食料品英語力が高い
ミャンマー製造業、外食近年急増中
中国製造業、農業技能実習からの移行が多い
💡 送出国の多様化 以前はベトナム・中国が大半を占めていましたが、近年は**インドネシア・ミャンマー・ネパール・カンボジア**からの受入れが急増しています。複数の国籍の人材を受け入れる場合は、それぞれの文化的背景への理解が重要です。

特定技能2号の拡大

2023年に特定技能2号の対象分野が2分野(建設・造船)から11分野に拡大されました。2号は在留期間の制限がなく、家族帯同も可能なため、長期的な人材確保の選択肢として注目されています。

特定技能2号の対象分野(11分野)
建設 / 造船・舶用工業 / ビルクリーニング / 工業製品製造業 / 自動車整備 / 航空 / 宿泊 / 農業 / 漁業 / 飲食料品製造業 / 外食業
🟢 介護は2号の対象外だが… 介護分野は特定技能2号の対象外ですが、介護福祉士資格を取得すれば在留資格「介護」に変更でき、実質的に無期限で就労可能です。→ [介護分野の詳細はこちら](/articles/kaigo-gaikokujinzai-guide)

今後の見通し

📌 2026〜2028年の展望
  • **2027年の育成就労制度施行**で、技能実習からの移行がさらに加速
  • 受入れ見込み数82万人に対し、2025年末時点で約28万人(達成率35%)。**今後3年で54万人の増加**が見込まれる
  • **特定技能2号の取得者**が増加し、永住権取得を目指す外国人材が増える見通し

よくある質問

Q. 受入れ見込み数は「上限」ですか?

受入れ見込み数は「上限」として運用されています。各分野の在留者数がこの数値に達すると、新規受入れの一時停止措置が取られます。

Q. 受入れ見込み数は今後増えますか?

はい、2024年3月に多くの分野で大幅に引き上げられました。今後も人手不足の状況に応じて見直される可能性があります。

Q. どの分野が今後最も伸びますか?

介護、工業製品製造業、建設の3分野は、受入れ見込み数と現在の達成率を考慮すると、今後最も増加幅が大きいと予測されます。

まとめ

📌 この記事のポイント
  • 特定技能の在留者数は**約28.4万人**(2025年12月)。飲食料品製造業が最多で、介護・建設・製造業が続く
  • 外食業・自動車整備は**受入れ上限に接近**。新規受入れの一時停止リスクがあるため早めの行動を
  • 特定技能2号の拡大と2027年の育成就労制度施行で、外国人材市場は**さらに拡大**する見通し

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